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2009年 08月 07日

六道まいり、六波羅蜜寺万灯会

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お盆が近づいてきて、ご先祖さまを迎える行事、「六道まいり」に行ってきました。(2008年8月8日訪問)



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京都のお盆は8月7日~10日にお寺で迎え鐘をついて、御精霊様「おしょうらいさん」(先祖の霊)をお迎えします。
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六道まいりの舞台となるお寺、六道珍皇寺は臨済宗建仁寺派のお寺です。
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平安時代の葬送地鳥辺野へ亡骸を運ぶ際に通る「松原通り」にあります。死者を鳥辺山へ葬送する際の野辺送りの場所、六道珍皇寺周辺はあの世と現世の分かれ道「六道の辻」と言われたのが六道まいりの由来です。
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入り口のテントの中では祖先の精霊が宿るとされる高野槙(こうやまき)」やほおずきが売られています。
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高野槙の葉に乗って精霊が冥土から戻ってくると信じられています。
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ハスの蕾みを形どったお飾りも売られています。
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六道まいりの本番、迎え鐘です。御先祖様の精霊迎えの鐘を撞くためにたくさんの人が並びます。撞くと言うより綱を引いて鐘を鳴らします。その後、静かに手を合わせます。
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こうやって京都ではご先祖様ををお迎えし、16日の大文字の送り火で送り出すのです。
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六道まいりの期間中、普段は閉じられている焔魔堂の扉が開かれ、中にある閻魔像と小野篁の像を拝観すること事ができます。小野篁は生身の人間でありながら地獄の裁判官も務めているという伝説があり、地獄に出勤?していく時に、ここ六道珍皇寺の裏庭にある井戸を通って行ったといわれています。。
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六道珍皇寺から松原通りにでるとたくさんの露店が並んでいます。
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松原通りを少し下ったところ、六道の辻と言えば「幽霊子育飴」でしょうか。慶長四年、夜な夜なこの店に飴を買いに来る女がいて、不審に思った店主がその女の後をつけていくと、そこは墓場でした。赤子の鳴き声のする墓を掘り返してみると女の死体と一緒に生きている赤子がいて、この赤子を助けた後は、女が飴を買いに来ることはなくなったそうで、いつからか、この飴を「幽霊子育飴」と言い始めたいうことです。
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なんともおどろおどろしい由来と名前ですが、飴自体は、麦芽糖でつくった琥珀のような美しい飴で、のど飴にいい感じです。
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その向かいにあるのが西福寺で、檀林皇后の息子である正良親王が病に罹った際に病気平癒を祈願したところ、たちまちにして治ったという伝説があるところから、子育て地蔵と呼ばれています。
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すぐ近くの六波羅蜜寺へと向かいました。
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ここでも萬灯会として精霊迎えの行事が行われています。
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万灯会は、六波羅蜜寺の開山、空也上人が名僧を集めて行われたのがはじまりとされています。
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こちらにも迎鐘を衝いてご先祖様をお迎えしますが、ここの鐘は地下にあるので、鐘の姿をみることはできません。
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この紐をひいて地下にある大つり鐘を鳴らします。
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さて、萬灯会では多数の灯明に点火し、先祖の霊を迎え冥福を祈ります。
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本堂では「大」の字に灯された土器杯百八つが献灯されます。
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これが五山の送り火の原型になったと言われています。七難即滅・七福即正の祈願が空也上人以来の伝統行事として続けられています。また、火の用心の護符が授けられます。
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本堂の外でも数多くの灯明を点火し、先祖の精霊を迎え追福の祈祷が行われます。
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これは「菩提樹の葉」と「仏塔」が型どられた灯明で、スリランカに伝わる仏教の慣わしで、日本の万灯会の原型と言われています。
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境内は、灯明の優しい光に包まれ、幻想的な雰囲気が漂っていました。
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六波羅蜜寺を出た後、五条通のでると陶器まつりが開かれていました。
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わらび餅をこの場で作ってる露店がありました。
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わらび餅を買おうかなと思ったら、これが気になっちゃいました^^暑かったですしね~。
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おごそかにご先祖様をお迎えする行事に触れ、昔よく飲んだ冷やしあめをいただいて、なんとなく懐かしい気持ちになれた夜でした。しかし、あの世への入口に地獄に幽霊に、この六波羅界隈のディープさにはすっかりはまってしまいました。

by kyoto-omoide | 2009-08-07 19:00 | 京都(夏) | Comments(0)
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