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2015年 06月 21日

初夏の八瀬から岩倉へ -円通寺-

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比叡山の借景庭園が広がるお寺へ。(2008年6月7日訪問)



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妙満寺から15分ほど歩き、円通寺を訪れました。
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山門をくぐりサツキの咲く参道を進み、庫裏で受付を済ませます。
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方丈に入ると、
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比叡山を見渡す緑の庭園が広がっていました。
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この枯山水式の庭園は国の名勝に指定されており、
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苔を主体に刈込みと石を配し、大小40余りの庭石は上皇となった後水尾天皇が自ら配したといわれ、
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また、刈込みと立木の背後に望む比叡山を借景としており、上皇は最も比叡山の眺望に優れた地を求めて、この幡枝に山荘を設けたといわれています。
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近年、周辺の住宅地の開発により、この借景庭園に景観危機が訪れ、
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この風景を後世に残すべく、それまでは撮影禁止だった庭園の撮影を許可されました。
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京都市も、このようなお寺の借景を保護するための眺望条例を制定しました。
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この借景庭園がいつまでもこの姿のまま残っていくことを願います。
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縁側に出て、
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庭園を眺めると、
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一面の緑の苔に石とサツキの刈り込み。
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シンプルながらどこか高貴さを感じさせる庭園です。
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もともとここは後水尾天皇の山荘であった幡枝御殿であり、この庭園もその頃に造営されたものです。
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修学院離宮の造営に伴い、幡枝山荘は近衛家に譲渡され、後の延宝6年(1678年)、霊元天皇の乳母であった圓光院殿瑞雲文英尼大師が開基となって寺に改め皇室の祈願所となりました。
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かつて後水尾天皇も、
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御殿の奥から、
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こうして比叡山を借景に、庭園を眺めていたことでしょう。
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庭園は四季折々の花が咲き、
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木々も若葉に、そして錦秋に染まり、
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いつ見ても美しい借景庭園が広がっています。
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その美しさがいつまでも変わらないことを願い、
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初夏の円通寺を後にしました。
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by kyoto-omoide | 2015-06-21 10:00 | 京都(初夏) | Comments(0)
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