MEMORY OF KYOTOLIFE

kyotomoide.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2019年 05月 04日

天皇陛下御即位奉祝 春期京都非公開文化財特別公開(後編)

b0169330_23593089.jpg
山科に佇む門跡寺院と、
b0169330_831364.jpg
今春初めて門扉が開かれたお寺と、
b0169330_7154722.jpg
天皇陛下の即位の時のみ開帳される秘仏のお寺へ。



b0169330_1737138.jpg
山科駅から旧東海道を西に進み、
b0169330_1737836.jpg
石標を目印に北に曲がります。
b0169330_173715100.jpg
京阪の踏切と、
b0169330_17372271.jpg
JRのトンネルを抜けると、
b0169330_17372991.jpg
静かな住宅地が広がります。
b0169330_17373894.jpg
緩やかな坂道を上った先に、
b0169330_1853011.jpg
小さな橋が架かります。
b0169330_1853772.jpg
b0169330_824254.jpg
山科疎水を渡ると、
b0169330_1854345.jpg
安祥寺が見えてきます。
b0169330_1854958.jpg
今回の春期京都非公開文化財特別公開の目玉とも言える公開寺院で、
b0169330_1855617.jpg
ご本尊で重文の十一面観音像が公開されました。
b0169330_1861744.jpg
というよりお寺自体が長らく拝観謝絶で、
b0169330_1862476.jpg
一般公開自体が初めてになります。
b0169330_821930.jpg
安祥寺(あんしょうじ)は、平安時代初期の嘉祥元年(848年)、文徳天皇の母・藤原順子の発願により創建され、斉衡2年(855年)には国の保護を受ける定額寺となった名刹です。
b0169330_822832.jpg
山腹にある「上寺」と麓にある「下寺」が存在する大寺でしたが、以後衰退し、応仁の乱で全焼、江戸時代には荒廃してしまいます。
b0169330_18492873.jpg
門のところで受付を済ませ境内に入ります。右手の表門の奥には庫裏があり、御朱印を求める人の列ができていました。
b0169330_20364670.jpg
庫裏の前には鐘楼、
b0169330_2036534.jpg
左手には書院が広がります。
b0169330_824972.jpg
参道を進むと、静かな木立の中に、
b0169330_18484580.jpg
佇む本堂(観音堂)。
b0169330_825625.jpg
長らく一般の人間には入ることが許されなかったお堂に、
b0169330_18482932.jpg
今回、初めて門扉が開かれました。
b0169330_18483413.jpg
そんな特別さを知って、
b0169330_18483922.jpg
朝から大勢の人が訪れられていました。
b0169330_18403841.jpg
この中にいらっしゃるのが、
b0169330_07424254.jpg
ポスターの写真にもなっている、
b0169330_832055.jpg
ご本尊の木造十一面観音立像(重文)です。
b0169330_18205389.jpg
本堂に上がり、
b0169330_18212757.jpg
十一面観音像にお参りします。
b0169330_18401327.jpg
本堂の内陣中央に安置される十一面観音像は、
b0169330_18401883.jpg
2005~7年の安祥寺の調査で、奈良時代に遡る一木彫像であることが明らかになり、近年その価値が見出だされた仏像です。
b0169330_18485067.jpg
像高約2.5メートルの大きな像で、前方に腕曲した大変珍しいカヤの木を用いて造られています。
b0169330_1849757.jpg
その制作年代は安祥寺の創建より古い奈良時代末期の可能性があり、謎を秘めています。
b0169330_182121100.jpg
凛としたお姿の十一面観音像にお参りした後、
b0169330_1840796.jpg
境内を回ります。
b0169330_1821493.jpg
本堂の右手にあるのが、
b0169330_18211170.jpg
地蔵堂。
b0169330_18491223.jpg
こちらには地蔵菩薩像が安置されています。
b0169330_184917.jpg
地蔵堂の左手を上がったところに多宝塔跡の基壇が残っています。多宝塔は明治39年に焼失しましたが、その中に安置されていたのが、 京都国立博物館に寄託されている重文の木造五智如来坐像(2019年度国宝指定見込み)です。大日如来を中心とする金剛界の五仏で、安祥寺創建時の制作と推定され、焼失当時から京都国立博物館に寄託されていて難を逃れました。
b0169330_18204821.jpg
地蔵堂の南側にあるのが大師堂。
b0169330_83534.jpg
中には、興雅、恵運、弘法大師、宗意、宥快上人像がお祀りされていました。
b0169330_18492371.jpg
現在残るお堂はこの3つで、平安時代の最盛期には広大な伽藍を有する寺院だった面影はありませんが、
b0169330_18491782.jpg
長らく非公開のお寺だけあって、境内にはどこか清浄で厳粛な空気が流れているようでした。
b0169330_20365817.jpg
また、東寺の塔頭・観智院にある五大虚空蔵菩薩像(唐時代、重要文化財)は、恵運が唐から招来し、もとは安祥寺にあったものです。
b0169330_18402772.jpg
貴重な古像を多く残してきた安祥寺、今回の公開はまさしく目玉にふさわしいものでした。安祥寺の特別公開は5月10日(金)まで行われています。
b0169330_2037954.jpg
安祥寺を後に、
b0169330_07424258.jpg
疎水沿いに歩き、
b0169330_20371475.jpg
毘沙門堂門跡へ。
b0169330_2054331.jpg
緑一色の中、
b0169330_2054751.jpg
仁王門への急な階段を上がります。
b0169330_20541861.jpg
大提灯の向こうに本堂が見えてきます。
b0169330_20543683.jpg
奈良時代、文武天皇の勅願により行基が前身となる出雲寺を開山。中世には荒廃しましたが、慶長16年(1611年)天海僧正が再興に力を注ぎ、寛文5年(1665年)に弟子の公海僧正により現在の山科の地に再建されました。
b0169330_20544167.jpg
その後、後西天皇の皇子公弁法親王が受戒し、晩年はこちらに隠棲したことから門跡寺院となりました。
b0169330_22482584.jpg
普段から公開されているお寺ですが、
b0169330_20542929.jpg
今年の春期京都非公開文化財特別公開では、普段は非公開の霊殿などが公開されました。
b0169330_22483785.jpg
本堂に上がりご本尊のは毘沙門天にお参りを済ませ霊殿へ。
b0169330_224831100.jpg
霊殿は、阿弥陀如来を中央にして歴代の影像や位牌を安置しています。永禄六年(1563年)御所の御霊屋として建立されたが、第三世公辨法親王住持の時、後西天皇より拝領移築されました。狩野永叔主信作の天井龍はどこから見ても目が合う絵になっています。
b0169330_22481253.jpg
宸殿に入ると「動く襖絵」を見ることができます。
b0169330_22484373.jpg
江戸時代の絵師、狩野探幽の養子で駿河台狩野家の祖、狩野益信が描いたもので、
b0169330_22485053.jpg
老人が取り囲む大きな机が描かれた襖絵を見ながら室内を左から右へ移動すると、
b0169330_22485722.jpg
斜めに描かれた大きな机がだんだんと垂直に見えてくる仕掛けは、
b0169330_2249268.jpg
どの角度から見ても、鑑賞者が中心になるという逆遠近法の手法を用いて描かれた襖絵になっています。
b0169330_2375439.jpg
宸殿の裏に広がる晩翠園も見て、
b0169330_238184.jpg
門跡寺院ならではの格式を感じながらの拝観となりました。
b0169330_238973.jpg
本堂を出て、フジやキリシマツツジが咲く境内を歩きます。
b0169330_238176.jpg
勅使門から参道の石段を見下ろし、
b0169330_2382460.jpg
振り返ると、春に美しい花を咲かせる枝垂れ桜がいっぱいに広がります。
b0169330_2350458.jpg
b0169330_23501082.jpg
b0169330_23502383.jpg
b0169330_23503763.jpg
帰りは、
b0169330_23505060.jpg
薬医門を抜けて、
b0169330_23504372.jpg
勅使門への参道を下りました。
b0169330_2359361.jpg
b0169330_23591138.jpg
秋は紅葉が美しいこの参道も、
b0169330_7113556.jpg
真緑の新緑に包まれていました。
b0169330_711424.jpg
b0169330_23591854.jpg
b0169330_23592439.jpg
緑のシャワーをいっぱいに浴びて、
b0169330_7115035.jpg
毘沙門堂門跡を後にしました。
b0169330_07424285.jpg
そして、
b0169330_7115791.jpg
東山の長楽寺で、
b0169330_712477.jpg
天皇陛下が即位された時にのみ公開されるという秘仏が公開されました。
b0169330_7121013.jpg
長楽寺の御本尊「准胝(じゅんてい)観音像」は、805年、桓武天皇の勅命により創建されて以来、天皇陛下御即位の時に御開帳される秘仏として御厨子の中に安置されてきました。
b0169330_7153371.jpg
当寺の開山最澄が、日本と中国の間を航海される途中、船が難破しそうになった際、「南無観世音菩薩」と称えられると、二頭の龍にまたがった観音様が懐に飛び入り、そこで波がしずまったと言う伝説をもとに二頭の龍が舞う上に安置された観音像になっています。
b0169330_7154076.jpg
最澄が自ら刻んだ像とされ、
b0169330_7163668.jpg
歴代天皇の即位や厄年に勅使の立ち会いのもとで開帳される「勅封の秘仏」とされてきました。
b0169330_716181.jpg
昭和から平成への代替わりでは1990年秋に開帳され、
b0169330_7155498.jpg
今年の陛下の即位でそれ以来の開帳となります。
b0169330_716884.jpg
今回は喜びの中で開帳された、
b0169330_716156.jpg
2頭の龍に囲まれたハスの上に立つ高さ約40センチの准胝観音像には、6月16日までお参りすることができます。
b0169330_7162938.jpg
新天皇陛下の即位を記念して行われた今春の京春期京都非公開文化財特別公開、初公開のお寺や門跡寺院の煌びやかな障壁画、陛下の即位時にのみ開帳される秘仏など、充実した特別公開となりました。

by kyoto-omoide | 2019-05-04 09:00 | 京都(特別公開) | Comments(0)
名前
URL
画像認証
削除用パスワード


<< 鎌倉散歩 #68 -新緑の北鎌...      天皇陛下御即位奉祝 春期京都非... >>